富山応用地質研究会
-Toyama Research Group of Applied Geology-
     
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雪渓上を滑走した土石流:阿部木谷の例
 雪渓上を長距離流下した土石流: 2012年冬季,阿部木谷上流で斜面崩壊が発生し, 雪渓上を約2 kmにわたり土石流が流下した.遠望観察によると,崩壊面積は比較的広範囲に及ぶ (左写真奥)一方で,その崩壊深は斜面表層に限定される.一見すると多量の岩屑が下流部に 運搬されたように見える(左写真は土石流の末端部付近)が,堆積物の実際の層厚は50 cmに 満たず,見かけより明らかに薄い(右写真).堆積物の下位には,厚さ2〜3 mの雪渓が発達し, 雪渓の下方には円礫からなる河床堆積物が分布する.即ち,斜面崩壊は雪渓が厚く発達した 冬季に発生した.土石流は,雪渓上を滑走することで,長距離を移動したと考えられる.
 土石流からなる堆積物表面には,所々にドリーネ状の陥没がみられる.これは,活動的河川 流路により雪渓の厚さが薄くなり,上位の堆積物もろとも落ち込んだためである.堆積物上を 移動する際には,堆積物の起伏等に注意して移動する必要がある.なお,阿部木谷の 上流では,ここ数十年においても頻繁に斜面崩壊が生じていることが,空中写真から読み取れる.  [2012年07月〜](柏木健司:富山大学)

 本研究会は,富山大学と地元地質調査業界ならびに関連業界の技術者を中心とし, 地質技術者の育成や技術提携、情報交換などをおこない,各個人の技術力の向上を 目的としております.活動内容は,年2回の研究発表会および年1回の現場見学会を 予定しています.
 お問い合わせ等は,下記e-mailアドレスまで連絡をお願いします.

【富山応用地質研究会 事務局】
富山大学 理学部 地球科学科 柏木研究室
〒930-8555 富山市五福3190
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